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地方在住。育児・推し・ドラマ・日々の生活の備忘録。

ヤクザと家族 The family見てきました。

『ヤクザと家族 The family』見てきました!
ちょっとネタバレ?かもなので、まだ見ていない方は見てからどうぞ。

拝啓
  綾野剛様。
ありがとう、生きていてくれて。
役者になり、芝居を見せてくれてありがとう。
あなたのおかげで私はまた新しい世界を知ることができました。


ヤクザがタイトルに入っているし、もともとバイオレンス描写が苦手なので(殴る蹴るはいいんだけど、折る・切る系はNG)観ようかどうしようかとても悩んでいまして。
ツイッターでもそれを投稿していたんだけど、フォロワーさんが後押ししてくれたこともありたまたま取れた平日休みを利用して観に行ってきました。

19歳のケン坊、25歳の山本賢治、39歳の山本。

危ない目に遭い、助けられてオヤジに声をかけられたときにやっと泣けたケン坊。
舘ひろしさんのあの優しいまなざし、すべて包み込んでくれるようなかっこいいオヤジ感はよかった。
あのシーンは舘さんのアドリブだったそうで、本当に愛があるなぁと思いました。
対する豊原さん、駿河さんの悪そうなのもさすがでした。


25歳のころは、全盛期だよね。
羽振りもよくて、カッコイイ。ちょっと25歳には見えなかったけど、礼儀も学んでオヤジやアニキを立てて。
そのころに出会った由香!!!!オノマチコ様!!!
賢治をあんなにけちょんけちょんにできるのは由香しかいないよ。
オラついてる賢治がとても可愛く見えました。
あるシーンでは賢治が少し伊吹に見えてニヤニヤしました。
挑発する駿河さん本当にむかつく態度だった。笑

39歳。
まるで浦島太郎。14年という月日は、人も世の中も変わるのに十分すぎる年月でした。
一回り小さくなった背中を見てしまったあの表情。せつなさ・寂しさ・悲しさ。
もうヤクザでは食っていけない世の中になってしまった。
家族の契りを交わしたあの頃の威勢のよさ、羽振りの良さはもうない。
まともに喧嘩もできないおっさん二人。
良かった時代を引きずるかのように、アニキの手首には賢治からプレゼントされた腕時計。
クソ真面目だったアニキが覚せい剤に手を出し・・・
やるせないよね。


翼を抱きしめる姿は「お前は俺のようになるなよ。俺が決着つけるから。」と言っているように見えて。。
最期は悲しい・・・と思ったけれど、沈んでいく山本の表情は違った。
翼とアヤの二人はどんな話をしたんだろう。


排除することは簡単だけど、排除された方はどうしたらいいんだろうね。
古き良き時代はもしかしたらヤクザに助けられていた部分もあるんじゃないのかなと思った。
だからといって褒められることではないんだけど。
彼はどうやって生きていけばよかったんだろう。

それしか生きていく道のないかった人はどうしたらよかったんだろう。

現代社会で実際に起こっていることを突き付けられた気がしました。





主題歌は予習していたんだけれど、歌詞をあまり見ていないまま劇場に入り
エンドロールで歌詞が流れたのを見て、賢治の大きすぎる愛が溢れていて・・・・

そして主題歌のMVを以ってこの作品は完成するといっても過言ではないと思う。

こういう時、うまく言葉を出せないんだけど見てよかったとおもう映画でした。

まだ、余韻を引きずっています。






millennium parade - FAMILIA